川崎市 麻生区、多摩区、宮前区、横浜市青葉区、都筑区とその周辺地域を中心に
介護福祉タクシーを運営しています。
発着地いずれかが「神奈川県」であればご利用できます。
介護タクシーは高い!?
と思われている方は多い様です。一般のタクシーでも、贅沢品、贅沢サービスとのイメージが強いので、初めて利用される場合など、
料金に対する不安も大きいかも知れません。
*1「ベッドから起こし車椅子に移乗、部屋から廊下、玄関の框を下り外へ。道路、車庫までの階段は家族総出で対応。
車椅子から自家用車へ移乗し、車椅子をトランクに。病院でまた車椅子へ。診察が終わればその逆をもう一度。」
若い人が介助してもこの過程は大変ですし、怪我や事故の心配もあります。通院の為に休暇を取得する事もあるでしょう。
このプロセスを対価を頂き行うのが介護タクシーです。
介護タクシーは、一般タクシーでは提供出来ない、直接的な介助と運転の両方を提供するサービスです。その為、運賃とは別に、
ご利用者への必要な対応(介助)を行う為の介助料や待機・付添など、介護タクシー独自のサービス費用が設定されています。
予約が基本で、駅待ちや流しでは営業していません。ご利用者お一人に掛かる時間も、迎車や介助含めると、目的地までワンメーターの距離であっても、
1時間掛かる事もあります。通院では往復利用される方が多いので、一日に請けられる件数も限られます。これらの要素により、介助料や待機料などで、
運賃以外の費用が掛かるのが、介護タクシーの特徴です。
介助と介助料
介護タクシーの介助項目
介護タクシーのサービスは、基本、ドアtoドアですが、ドアtoドアで済む送迎は少ないです。その他の介助がどれだけ必要かで費用が上下します。
項目を設定して加算や、かかった時間で請求など、業者で異なり統一されていません。チラシやホームページでは、介助料や介助範囲等、
細かな説明を載せている所は少なく、基本介助料のみの記載で、他は別料金と言うケースもあります。
代表的な介助項目としては以下の介助があります。費用は相場です。
1.基本(乗降)介助
利用すれば必ず生じる介助サービスで、車への乗り降りに対する介助です。1乗車1,000円としている所が多いです。介護タクシーは、
車椅子をリフトやスロープを使い乗降します。労力はあまり必要ないので、特殊車両利用料的な意味合いが強い物です。
2.移乗介助
ベッドから車椅子、車椅子から車のシート等へ、ご利用者を移す場合生じる介助です。1乗車1,000円~位ですが、
ご利用者の体格や状態により、難易度が高ければ単価が上がる場合もあるようです。
3.移動介助
屋内介助や院内介助(付添とは異なる)と分けて設定している所もあります。主に、屋内外や施設病院内外での移動を行なった際生じる介助で、
・転退院等で、病室まで出向く場合。
・居室から外へ。
等、ドアtoドアで対応できない場合に生じます。1乗車1,000円~位ですが、掛かる時間やロケーションにより、単価が変動する場合もあるようです。
4.階段介助
介助の中で、最も体力が必要で、技術、コツが要求される介助です。提供出来ない業者もあります。1フロアー1,000円~からとしている所が多いです。
フロアーの数え方は、3階への昇り(降り)介助であれば、1階から2階で1フロアー、2階から3階で1フロアーの計2フロアー(2,000円)になります。
単純に3階(3,000円)と数える所もあるようです。尚、介護タクシーの階段介助は、ご利用者は車椅子に乗ったまま昇降する介助です。
詳しくは、こちらも合わせてご覧ください。
階段介助について
5.歩行介助
自歩行できるが、ふらつきがある。携帯ボンベを利用している。リハビリ中・・・等で、歩行のサポートを行う必要がある場合生じる介助。1乗車1,000円程度。
尚、階段の歩行介助は「階段介助」扱いとする所もありますので、依頼の際には確認して下さい。
6.整容や排泄介助
外出前の着替えやトイレ介助。通常は、ご家族、ヘルパーや看護師が行ないますので、介護タクシーが請ける事は殆どありませんが、一人暮らしの方や、
ご高齢の世帯から稀に依頼される事があります。
7.機器介助
ストレッチャーやリクライニング車椅子等の機器、特殊器具を使用した場合、レンタル代とは別に、操作料を設定している業者もあります。
8.複数介助
介護タクシーは、ドライバー1名で運転・介助を行なっていますが、階段や間取り・動線やご利用者の状態等で、移動や搬送が一人では難しい場合や
長距離長時間の移動で、別途、ヘルパーや看護師が傍に待機する必要がある場合など、二人介助等の対応を行ないます。
9.特殊介助
基本(乗降)介助を通常介助・一般介助とし、上記に記載した各種介助や付添等含め、特殊介助と呼び一纏めにしている所もあります。
特殊、特別な介助と言うより、ご利用者事に必要な介助が異なるので、汎用的に使える用語、便宜的な呼称として使われています。提供側には便利な表現ですが、
それぞれの介助を一括で計上しますので、ご利用者側は、提供されたサービスとの妥当性や整合性が確認できなくなります。
10.入転退院対応
介護タクシーを始めて利用するきっかけとして多いのが、この入転退院かも知れません。10時の指定であっても、実際には30分、1時間、出発するまで掛かる場合もあります。
転退院では病室まで迎えに行く事もありますし、準備が出来ていなかったり、清算が済んでいない・・・等、時間が読めません。転退院に対応すると、長時間他の送迎が請けられなくなる事もあり、
事業者によっては通常の介助料や待機料ではなく、入転退院対応として別料金(相場5,000円)を設定している所もあります。
その他
アプローチ段差、未舗装、坂道、狭小地や動線上に障害物がある場合。マンションや病院等のエレベーター。抱える。おぶる・・・多様な介助が存在します。
介助料以外のオプションについては、こちらで説明しています。 介助料他
サービス料を抑えるには
介護タクシー料金が高額になる要素は、上記の料金システムによる所が大きいですが、ご利用者側で対応する事で抑える事もできます。
・準備を済まておく
ご本人、ご家族が無理の無い範囲で移乗や移動可能であれば、事前に済ませておきます。ドアtoドアで対応できれば、介助料は基本料のみで収まります。指定時間通りに出発できれば、待機料も生じません。
・転退院
ストレッチャーで移送しなければならない状態では難しいですが、車椅子で移動が可能であれば、病院の車椅子を借り玄関で待機する。
転退院で費用がかさむのは、ドライバーが機材を病室等まで持ち込んだり、迎えに行く拘束時間が生じる為です。待機時間+介助料で計算する所と、
それらを纏めて転退院対応で計上する所がありますが、後者の場合、時間や介助の有無に関係なく一括なので割高になる場合もあります。予め、
準備を終えて出口で待っていれば、通常の送迎と同じで済みますので、介護タクシー側の負担も費用も抑えられます。
・遠方への通院や外出
遠方への通院や外出の場合、現地で待機を頼むと運賃介助料以外に待機料が発生します。業者事に料金や待機の扱いが異なりますが、
メーターを回すと1時間で3,500円から4,000円程度になります。受診時間が掛かれば、それだけ待機料も掛かりますので、行きと帰り、それぞれ地元の業者を利用する事で、
待機料を節約する事ができます。尚、帰りのタクシーを手配する場合は、病院は終わる時間が読めませんので、予め、地域の業者に対応可能か確認を入れておくか、
病院側で呼んで貰う方法もあります。プライベートでの外出であれば、戻りの時間は決められますので、現地の業者を予約しておきます。
介護タクシーは介助を必要とする方の移送サービスです。介助技術や接遇面等、一般タクシーとはサービスが異なりますので、仕組みも費用も、
一般タクシー基準で判断されてしまいますと辛い物があります。この点は、ご利用者にもご理解頂きたい所です。
介助料の計算
冒頭 *1 のケースであれば以下の介助料が考えられます。往復した場合、倍の料金になります。
介助料項目 |
加算例 |
当社 |
ベッドから車椅子 |
移乗介助 |
1,000円 |
基本介助 1,000円
階段1階分 1,000円
|
部屋から廊下 |
室内介助 |
1,000円 |
道路までの階段 |
階段介助 |
1,000円 |
車椅子で車内 |
基本介助 |
1,000円 |
介助料合計 |
|
4,000円 |
2,000円 |
ドライバーは流れでこなしますので、ご利用者、ご家族には、どんな介助(介助料)が生じているか分かりません。
細かく加算するかは業者次第ですが、基本介助料だけでは収まらない例です。現着し、一見すればどの様な介助が必要で、
どのくらい費用が掛かるかは、その場で判断できますが、この段階で「高いから結構です」「階段だけお願いします」とはご利用者も言い辛いと思います。
乗車するまでに介助が必要な場合は、事前に確認しておきましょう。
費用はどこも同じ・・・ではありません
介助料には明確な基準が存在しません。その為、分かり辛い部分となっており、ブラックボックス化しています。
初めてのご利用や、一時的なご利用など、馴染みが無い場合は、仕組みや体系を理解するのは難しと思います。
ご利用の際には、しっかり説明を受け、複数の業者から見積もりを取る事をお勧めします。
・予約がなかなか取れない。数件電話してやっと取れた。見積もりや料金の確認までには気が回りません。
「全部で◯◯◯◯円になります」内訳の説明も無く、言われるがまま支払った・・・費用と中身が伴わず、嫌な思いをされた方は
「介護タクシーは高い」「ぼったくられた」と感じてしまいます。
・病院や施設で介護タクシーを手配してくれる所もあります。ご自宅に比べ、環境が整って(ベッドや手すり等の設備、
スロープやエレベーター等の動線。看護師・介護士等の人的フォロー)いますので、現地での待ち時間は生じても、搬送そのものは、比較的スムーズに行なえます。
介助料が高額になる理由は少ないですが、間際で決まる事が多いので、相見積り等を行なっている時間がありません。手配を任せた場合、
費用と内容の確認は行なっておいた方が安心です。
・介護タクシーを呼んだつもりが、来たのは普通のタクシーだった。業務範囲は介護タクシー業者で異なります。ドアtoドアとしている場合、
ご利用者の指示、依頼が無い限り、玄関前で待ち、目的地で降車して終わり。となります。前途のご利用者は、+αのサービスを期待(要望)
されていたのでしょう。結果、普通のタクシーと同じ。との印象を持たれたと思われます。好意で動く業者、指示で動く業者等様々です。
トラブルを防ぐ意味でも、申し込む段階で、求めるサービスを伝えておく必要はあります。
・施設等へ入居されている方であれば、施設側で送迎をしてくれる所もあります。ディ併設等の施設では、他のご利用者の送迎業務がありますので、
空き時間に限定されますが、介護タクシーを頼む前に相談されてみて下さい。
・保険が使える「介護保険タクシー」や、非営利団体等が運営する「福祉有償運送」など、似たようなサービスが存在しますが、利用方法や体系がまったく異なります。
詳しくはこちら。 営業形態
医療介護福祉サービスは、保険制度が機能しており、患者、ご利用者の負担は低く抑えられています。一方、介護タクシーは自費サービスで、
知名度も低く浸透しきれていません。「介護」と付いていても、管轄は厚労省ではなく国交省になり、運賃以外のサービスには規定がありません。
参入する業者も介護福祉に限定されず、介護施設等に比べ参入障壁が低い事もあり、ごく一部でしょうが残念な業者も存在しているようです。
満足度は個人の価値基準に左右されます。例え費用が掛かっても、根拠が明確で、ご利用者が納得される質と実、コストパフォーマンスが提供されれば、
介護タクシーの存在理由は評価されるはずです。できれば、あまりお世話になりたくないサービスですが、ご利用者、ご家族にとって、外出は切実な問題です。
予定が決まっていれば、余裕を持って手配して下さい。費用面のみならず、接遇等々も含め、ご自身に合った「満足」を提供できる業者に巡り合えればと思います。